副業の開業届は、青色申告を使いたい年から逆算すると出す日が決まります。
届出そのものの期限は、その年分の確定申告期限までです。
ただし日付を実際に左右するのは、青色申告承認申請書の2か月という期限のほうになります。
一方、扶養や失業給付に関わる方は、日付を決める前に寄るべき窓口を確認しましょう。
ここを飛ばすと後戻りできません。
損をしない開業日の決め方を順に解説しているので、ぜひ参考にしてください。
副業の開業届は青色申告の期限から逆算して出す

副業の開業届は、青色申告を使いたい年から逆算して出すのが正解になります。
はじめに、届出の期限そのものはその年分の確定申告期限までです。
そのうえで日付を縛るのは、開業届ではなく別の申請書のほうになります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 開業届の提出期限 | 事業の開始等の事実があった日の属する年分の確定申告期限まで(所得税法第229条) |
| 罰則 | 所得税法の罰則規定(第238条〜第243条)に、この届出書の不提出は挙げられていない |
| 実質の締切 | 青色申告承認申請書の期限(原則3月15日、1月16日以後の開業は開業日から2か月以内) |
※2026年8月27日に国税庁および e-Gov法令検索で確認した内容です。
なお、期限と罰則の関係から順に押さえていきましょう。
提出期限はその年分の確定申告期限まで
開業届の提出期限は、その年分の確定申告期限までです。
国税庁も「事業の開始等の事実があった日の属する年分の確定申告期限まで」と案内しています。
根拠は所得税法第229条で、提出先は納税地を所轄する税務署長です。
ちなみに納税地は原則として住所地ですから、自宅を管轄する税務署に出せば足ります。
また提出方法は、e-Tax・郵送・窓口持参の3つから選んで構いません。
2026年8月27日時点の条文でも、期限の定めは同じでした。
出典:国税庁No.2090 新たに事業を始めたときの届出など、A1-5 個人事業の開業届出・廃業届出等手続、e-Gov法令検索所得税法第229条(2026年8月27日確認)
期限を過ぎても罰則の規定はない
期限を過ぎても、罰金や過料といった罰則は定められていません。
所得税法の罰則は、第238条から第243条までに並んでいます。
そこに挙がっているのは脱税や源泉徴収の不納付などで、開業届の不提出は入っていないのです。
したがって気づいた時点で提出すれば、税務署は受け付けてくれます。
とはいえ、罰則がないことと出さなくてよいことは別です。
提出が遅れると、青色申告承認申請書の期限まで一緒に逃してしまうでしょう。
実質の締切は青色申告承認申請書の期限
開業届よりも先に意識すべき期限が、青色申告承認申請書のほうにあります。
原則の期限は、承認を受けようとする年の3月15日です。
一方、その年の1月16日以後に業務を開始した場合は開業日から2か月以内に変わります。
この2か月を過ぎると、青色申告を使えるのは翌年分からです。
そのうえ申請書を出し直しても、過ぎた年分をさかのぼって青色にはできません。
だから使いたい年から2か月をさかのぼって、開業日と提出日を決めましょう。
迷うなら副業を始めた月のうちに出す
日付に迷うなら、副業を始めた月のうちに出すのが安全です。
開業月のうちに提出しておけば、その結果として青色申告承認申請書の2か月にも間に合います。
さらに申請書は開業届と同時に提出できるので、手間はほとんど増えません。
ちなみに2025年1月から、控えへの収受日付印の押なつは廃止されました。
具体的には屋号入り口座の開設など、提出の事実を示す場面もあるでしょう。
控えの記録は自分の手元に残しておいてください。
実質の締切は青色申告承認申請書の期限

副業の開業日を決めるとき、本当に見るべきは青色申告承認申請書の期限です。
けれども開業届のほうは確定申告期限までに出せばよく、遅れても罰則はありません。
反面、青色申告の申請期限は過ぎると取り戻せないので、次の4点を順に確認してください。
1月16日以後の開業なら開業日から2か月以内
その年の1月16日以後に事業を始めた場合、期限は業務開始から2か月以内です。
起点になるのは、開業届に記した開業日そのものになります。
たとえば4月10日を開業日にしたなら、6月10日までに出せば間に合う計算です。
この場合の提出先は納税地を所轄する税務署で、e-Tax・郵送・窓口持参のどれでも受け付けてもらえます。
開業日を決めたら、2か月後の期限をカレンダーに書き込んでください。
1月15日までの開業は3月15日が期限
1月1日から1月15日までに開業した場合、期限はその年の3月15日です。
2か月以内という扱いは1月16日以後に業務を開始した方に向けたもので、年初の開業には使えません。
したがって1月5日を開業日にしたなら、締切は3月5日ではなく3月15日になります。
特に年明けは手続きが重なる時期ですから、申請書の準備も早めに進めましょう。
ちなみにすでに事業を続けている方が青色申告へ切り替える場合も、期限は3月15日です。
期限を過ぎると青色申告は翌年分から
提出が期限を過ぎると、その年分は青色申告を選べません。
適用は翌年分からになり、過ぎた年分をさかのぼって青色にはできない決まりです。
一方、開業届のほうは気づいた時点で提出すれば手続きとして足ります。
他方の申請書は、遅れるとその年分の適用そのものを受けられません。
帳簿を丁寧に付けていても、申請書がなければ特別控除は使えないのです。
そこで開業日を決めた時点で、申請書も一緒に書き始めましょう。
65万円控除にはe-Taxなどの要件がある
青色申告特別控除の65万円は、申請書を出しただけでは適用されません。
- 複式簿記による記帳
- 貸借対照表と損益計算書の添付
- 期限内申告
- e-Taxによる申告または優良な電子帳簿保存
※2026年8月27日に国税庁 No.2070 で確認した要件です。
土台になるのは前の3つで、そのうえでe-Taxか電子帳簿保存のどちらかが要ります。
また控除は所得を減らす仕組みなので、65万円がそのまま手取りとして増えるわけではありません。
そして開業届と申請書は、同じ税務署へ同時に出せます。
書類の準備は一度にまとめてください。
出典:国税庁No.2070 青色申告制度(2026年8月27日確認)
副業所得20万円以下なら出さなくていい?

副業の所得が20万円を超えるまで、開業届を待つ必要はありません。
20万円は確定申告の要否を分ける数字であって、開業届の期限とは別物です。
そこで、確定申告と開業届それぞれの基準を順に確認していきましょう。
20万円は確定申告の要否を分ける基準
20万円は、その年に確定申告が要るかどうかを判断する数字です。
実は国税庁が示す条件には、いくつかの前提が付いています。
具体的には、給与の年間収入が2,000万円以下で、1か所から給与を受け、年末調整が済んでいる方という前提です。
これを満たす給与所得者なら、給与・退職所得以外の所得の合計が20万円以下で申告は原則不要になります。
反面2か所から給与を受けているなど前提が崩れると、扱いは変わるでしょう。
自分がどの条件に当てはまるかを、先に確かめてください。
出典:国税庁No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人(2026年8月27日確認)
開業届の提出時期は所得額と連動しない
開業届の期限には、所得金額の条件が付いていません。
所得税法が定めているのは、その年分の確定申告期限までという期日だけです。
したがって副業の利益が20万円に届かない年でも、提出時期の考え方は変わりません。
ところが待っている間に過ぎてしまう期限があるので、そこは気をつけましょう。
実質の締切は開業日から2か月以内の青色申告承認申請書のほうです。
所得が増えてから開業届を出すと、その年分の青色申告には間に合いません。
医療費控除などで申告する年は合算する
20万円以下は申告不要という扱いは、確定申告そのものをしない年に限った話です。
たとえば医療費控除の還付を受ける年は、事情が変わります。
ほかの理由で確定申告をするなら、20万円以下の副業所得も合算して申告するのが決まりです。
還付の部分だけを書いて副業分を省くと、所得を正しく申告していない状態になります。
さらに医療費がかさむ事情は、年の途中で急に出てくることもあるでしょう。
金額の大小にかかわらず、副業の収入と経費は記録を残してください。
開業届と確定申告は別々の手続き
開業届は、税務署へ事業の開始を届け出る書類です。
他方、確定申告は1年分の所得を計算して納税額を確定させる手続きになります。
目的も期限も別の手続きなので、届出を出したことで申告の義務が生まれるわけではありません。
申告が要るかどうかは、あくまで所得の金額と給与の受け方で決まります。
両者を結び付けるのが青色申告で、承認申請書は開業届とあわせて提出できる書類です。
最後に、どの手続きをいつどこへ出すのかを分けて整理しておきましょう。
開業届を早めに出すメリット

開業届を早めに出す実利は、提出後にしか使えない手続きが動き出す点にあります。
- 初年度からの青色申告の特典
- 屋号入りの銀行口座
- 補助金や事業向けサービスの申請
- 事業を始めた事実の証明
そこで早く出すほど得になるものだけを、順に確認してください。
初年度から青色申告の特典を使える
開業届と青色申告承認申請書をそろえて出せば、初年度の所得から特典を使えます。
承認申請書の期限は、原則としてその年の3月15日です。
けれども1月16日以後に開業した場合は、開業日から2か月以内に縮まります。
最大65万円の特別控除には、複式簿記による記帳と決算書の添付、期限内の申告が必要です。
加えて、e-Taxによる申告か優良な電子帳簿保存のどちらかも欠かせません。
申請が間に合わないとその年は青色申告を選べないので、使いたい年から逆算して提出しましょう。
屋号入りの銀行口座を申し込める
屋号を入れた事業用の口座は、開業届を出したあとに申し込む選択肢です。
生活費と売上が同じ口座に混ざると、記帳のたびに取引を一件ずつ仕分ける手間が増えます。
逆に開業の初期から分けておくほど、後でさかのぼって整理する作業は減るでしょう。
とはいえ、申込みに必要な書類は金融機関ごとに異なります。
その後2025年1月に、開業届の控えへの収受日付印は廃止されました。
申込先の案内を先に確認してください。
補助金や事業向けサービスの申請に使える
事業を始めた事実が、申込みの入口で書類として求められる場合があります。
補助金や事業者向けのサービスで必要になるのが、開業の事実を示す書類です。
提出前の段階では、その書類をそろえられません。
それから募集期間が区切られている制度もあるでしょう。
使う予定があるなら、早めに提出を済ませておいてください。
求められる書類は制度ごとに違うので、募集要項の提出書類欄に目を通しましょう。
事業を始めた事実を公的に示せる
事業を始めた日と事業の内容を税務署へ届け出るのが、開業届という書類になります。
その提出期限を、その年分の確定申告期限までと定めているのが所得税法です。
提出した事実は、e-Taxならメッセージボックスの受信通知で確認できます。
書面で出す場合は返信用封筒を同封すると、日付と税務署名を記載したリーフレットが返送されるしくみです。
もっとも控えへの収受日付印は2025年1月に廃止されたので、提出の記録は自分で残しましょう。
開業届を出す前に確認が必要なケース

開業届の日付を決める前に立ち止まってほしいのは、次の4つに該当する方です。
- 家族の扶養に入っている方
- 失業給付や再就職手当を受ける方
- 勤務先が副業を制限している方
- 屋号口座や補助金を予定している方
当てはまらなければ、そのまま提出時期の検討へ進んで構いません。
もし該当する場合は、それぞれの確認先を先に押さえてください。
家族の扶養に入っている人
家族の扶養に入っている方は、開業日を決める前に加入先の健康保険へ確認しましょう。
被扶養者の認定では、年間収入130万円未満という基準が示されています。
60歳以上または一定の障害がある方の基準は、180万円未満です。
さらに2025年10月1日以後の認定日で19歳以上23歳未満の方は、150万円未満に変わりました。
その場合でも、被保険者の配偶者はこの150万円の対象に含まれません。
同居の場合に加わるのは、被保険者の収入の半分未満という条件です。
ただし勤務先が健康保険組合に加入している場合、運用は組合ごとに異なります。
個人事業主の収入の計算方法も一律ではないため、自己判断せず加入先へ問い合わせるのが確実です。
出典:日本年金機構19歳以上23歳未満の方の被扶養者認定における年間収入要件が変わります(2026年8月27日確認)
社会保険の負担が気になる方へ、下記の記事で増える条件と増えない条件を整理しています。
副業で社会保険料が増えるケースと、増えないケースがあります。本記事では、両者の違いを解説する内容です。まず契約の種類を押さえてください。副業の社会保険料は、雇用契約か業務委託かといった働き方の違いで大きく変わります。条件を知らずに副業[…]
失業給付や再就職手当を受ける人
失業給付を受ける予定なら、開業届を出す前に管轄のハローワークへ相談してください。
基本手当は、離職して求職活動をする方の生活を支える給付です。
求職中の方が事業を始めた場合の扱いは、個別の事情をふまえて窓口が判断します。
実は一般の解説記事にも要件を単純化したものがあるので、そのまま鵜呑みにするのは危険でしょう。
受給の手続きと開業日のどちらが先かで、説明の内容が変わることもあります。
いずれにせよ申請前に窓口で順番を確認してください。
出典:ハローワークインターネットサービス基本手当について(2026年8月27日確認)
勤務先が副業を制限している人
就業規則で副業を許可制や届出制にしている勤務先もあります。
そのため開業届より先に、社内の規定を確認しましょう。
開業届の提出先は税務署であり、提出そのものが勤務先へ通知される仕組みは確認できていません。
もっとも、通知の有無と規定違反かどうかはまったく別の問題です。
許可が必要な会社で申請を出さずに事業を始めると、処分の対象になり得ます。
そこで就業規則の副業に関する条項と申請書式を先に確かめてください。
次に読むなら、下記の記事で就業規則の読み方をまとめています。
就業規則が副業を制限できる範囲は、4類型までです。まず労務提供上の支障・秘密の漏洩・名誉信用の毀損・競業が、その中身になります。「副業禁止」と書いてあっても、それだけですべての副業が禁じられるわけではありません。範囲を先に確かめましょう[…]
屋号口座や補助金を予定している人
屋号入りの口座開設や補助金の申請を考えている方は、控えの残し方まで決めてから出してください。
令和7年1月から、申告書等の控えへの収受日付印の押なつが廃止されました。
書面で提出して控えの証明が必要なら、返信用封筒を同封してください。
そうすれば、日付と税務署名が記載されたリーフレットを受け取れるでしょう。
いっぽうe-Taxで提出すれば、受信通知で提出の事実を確認できます。
金融機関や補助金の窓口が求める書類は同じとは限らないので、提出前に相手先へ確認してください。
出典:国税庁令和7年1月からの申告書等の控えへの収受日付印の押なつについて(2026年8月27日確認)
開業届を出すと会社に知られる?

開業届の提出が勤務先へ自動的に通知される仕組みは確認できません。
会社が副業を把握する主な経路は、給与から天引きされる住民税の金額です。
開業届は国税、住民税は地方税と流れが分かれているので、順に切り分けていきましょう。
提出先は税務署で勤務先への通知はない
開業届の提出先は、納税地を所轄する税務署です。
この場合、e-Taxでの送信、郵送、窓口持参のいずれの方法でも提出できます。
もちろん税務署は国の機関であり、提出の事実が勤務先へ伝わる制度的な連携は確認できません。
まず、提出そのものが会社に知られる引き金になるわけではない点を押さえてください。
会社が把握する経路は住民税の金額
会社が副業に気づく主な経路は住民税の金額です。
その後、確定申告の内容は市区町村へ引き継がれ、給与と副業を合算した住民税額が計算されます。
その金額が特別徴収の通知として勤務先へ届く流れになるのです。
結果として、給与額と釣り合わない住民税が目に留まる場合もあるでしょう。
開業届は税務署へ出す国税の手続きで、住民税は市区町村が扱う地方税になります。
つまり会社から見えるのは住民税の金額であって、開業届の有無ではありません。
住民税の徴収方法は申告時に選べる
副業分の住民税は、確定申告書の該当欄で納付方法を選べます。
給与から差し引く特別徴収か、自分で納める普通徴収かの二択です。
ところが、希望した区分がそのまま通るとは限りません。
普通徴収を選べるかは自治体の運用に左右されるので、住所地の市区町村へ確認しましょう。
また普通徴収は副業分を自分で納める方法であり、副業を隠すための手段ではありません。
勤務先の規定に沿って進めたうえで、納付方法は正しく申告してください。
就業規則を確認したうえで始める
開業日を決める前に確認したいのが、勤務先の就業規則です。
とくに副業そのものを禁じる規定や、事前の届出・許可を求める規定が置かれている場合があります。
その場合は、開業届の提出時期を考えるより先に社内の手続きを済ませましょう。
特に許可制であれば、承認が下りた日を基準に開業日を決める進め方が無理のない形です。
規定に反したまま副業を続けると、処分の対象になる可能性は否定できません。
副業の可否を決めるのは勤務先の規定なので、自己判断のまま進めないでください。
開業届に書く開業日の決め方

開業届に書く開業日は、自分で決めて記載できます。
そして青色申告承認申請書の2か月という期限は、その開業日が起算点です。
決め方の目安を4つの角度から示すので、自分の状況に近いものを選んでください。
開業日は自分で決めて記載する
開業日欄には、自分が事業を始めたと考える日を記載します。
所得税法第229条が定めているのは、確定申告期限までに届出書を提出することです。
つまり、その起点となる開業日を決めるのは提出する本人になります。
日付を決めたら、早めに手続きを進めておきましょう。
なお記載した内容に誤りがあるときの直し方は、所轄税務署に確認するのが確実です。
青色申告の期限は開業日から数える
青色申告承認申請書の2か月は、提出日ではなく開業日から数えます。
その年の1月16日以後に業務を開始した場合、期限は業務開始から2か月以内です。
よって提出日を早めても遅らせても、起算点が動かないかぎり期限は変わりません。
そのため開業日を後ろにずらせば青色申告の期限も後ろへずれる関係です。
青色申告を使いたい年を決めてから、そこに間に合う開業日を逆算しましょう。
売上や契約が発生した日を基準にする
開業日に迷ったら、最初の売上や契約が発生した日を基準にします。
実際に事業が動き出した日を選ぶほうが、根拠を説明しやすいためです。
具体的には初回案件の契約日、納品日、初入金日など、記録が残る日付を候補にしてください。
逆に、情報収集や道具をそろえただけの段階の日は根拠を示しにくくなります。
契約書や入金明細と日付をそろえておけば、後から経緯を確認するときにも迷いません。
年内に所得が出た年は年内の日付に
年内にすでに副業の所得が出ている年は、開業日も年内の日付にしましょう。
青色申告は年単位の制度です。
その年から適用するには、その年のうちに業務を開始し2か月以内に承認申請書を出す必要があります。
開業日を翌年にずらすと今年の所得には青色申告を使えません。
なお1か所から給与を受けて年末調整を済ませ、給与などの収入が2,000万円以下の方は、申告の要否も確認してください。
給与・退職所得以外の所得が20万円以下なら、所得税の確定申告は原則として不要です。
副業の開業届を提出する手順

副業の開業届は、納税地を所轄する税務署へ次の4ステップで提出します。
- 開業届と青色申告承認申請書を用意する
- 開業日と職業欄を記入する
- 提出方法を選ぶ
- 控えを確保する
2枚は同じタイミングで出せるので、はじめにセットで準備してください。
提出先は納税地を所轄する税務署
開業届の提出先は、納税地を所轄する税務署です。
納税地は原則として住所地になります。
たとえば自宅で副業をしている会社員なら、住民票のある住所を基準に判断しましょう。
勤務先の所在地や、作業に使っているコワーキングスペースの住所ではありません。
どの税務署が所轄になるかは、国税庁の案内で住所から確認できます。
いずれにせよ出す前に必ず所轄を確かめてください。
e-Tax・郵送・窓口から選ぶ
提出方法は、e-Tax・郵送・窓口持参の3つから選べます。
開庁時間内に動きにくい会社員には、自宅から送信できるe-Taxが現実的でしょう。
郵送する場合は返信用封筒を同封しておくと、日付と税務署名を記載したリーフレットが返送されます。
いっぽう窓口なら記入内容をその場で確認してもらえるため、書き方に不安がある方は持参を選んでください。
加えて65万円の控除にはe-Taxか優良な電子帳簿保存が要件です。
いずれ電子申告へ移る前提で環境を整えておくと、後が楽になります。
青色申告承認申請書を同時に出す
青色申告を使う予定があるなら、開業届と申請書は同じ日に出しましょう。
申請書の期限は、その年の1月16日以後に業務を開始した場合で2か月以内です。
ゆえに開業届の期限より短く、実務上はこちらが締切になります。
この2か月を過ぎると、その年分は青色申告を使えません。
しかも別々のタイミングで出すと、片方を提出したつもりのまま期限が過ぎる取りこぼしが起こります。
2枚まとめて記入し、同じ封筒か同じ送信で処理してください。
マイナンバーと本人確認書類を用意する
書面で提出する場合は、マイナンバーを記載した開業届に本人確認書類を添えます。
提示または写しの添付は提出のたびに必要です。
よって開業届と青色申告承認申請書のそれぞれで用意することになります。
使える本人確認書類の種類は国税庁の案内に示されているので、郵送の前に手元へそろえましょう。
最後に残る論点は、提出した事実をどう手元に残すかという控えの受け取り方です。
2025年から控えに受付印は押されない

提出した控えは、e-Taxの受信通知か、書面提出で返送されるリーフレットで代えます。
屋号口座や補助金の申請など証明が要る方は、提出方法を選ぶ時点で決めてください。
同じ日付の証明は、あとから受け取り直せません。
収受日付印は令和7年1月に廃止された
令和7年、2025年1月から控えへの収受日付印の押なつが廃止されました。
そのため窓口に持参しても、控えに日付入りの印は押されません。
金融機関や自治体では、印のある控えを前提にした運用が残っている可能性もあります。
そこで提出前に提出先の必要書類を確認してください。
押なつが無くなっただけで、届出そのものの効力や提出期限に変更はありません。
書面提出は返信用封筒を同封する
書面で提出するときは、控えと返信用封筒を同封します。
そうすれば、提出日と税務署名を記載したリーフレットが返送されるでしょう。
逆に同封を忘れると、提出した事実を示す書類が手元に残りません。
その場合、マイナンバーを記載して書面提出するなら本人確認書類の提示または写しの添付も要ります。
投函後に気づいても同じ日付では受け取り直せないので、控え・返信用封筒・本人確認書類の3点をそろえてから封をしてください。
e-Taxなら受信通知で提出を確認できる
e-Taxで提出すると、メッセージボックスに届く受信通知で提出の事実を確認できます。
それゆえ受信通知は提出後すぐに見られ、リーフレットの返送を待つ必要がありません。
そのあと画面を印刷するかPDFで保存し、開業届の控えと一緒に保管しましょう。
もっとも、受信通知の写しで足りるかどうかは窓口ごとに分かれます。
口座開設や申込の予定がある方は、申請先に必要書類を先に問い合わせてください。
※最新の税制は国税庁公式サイトをご確認ください。
開業届は青色申告を使う年から逆算して出そう
副業の開業届に、誰にでも当てはまる唯一の正解日はありません。
届出そのものの期限は、その年分の確定申告期限までです。
いっぽう実質の締切になるのは、開業日から2か月以内という青色申告承認申請書の期限になります。
だから青色申告を使いたい年から逆算して開業日を決めてください。
他方、扶養や失業給付に該当する方だけは日付を決める前に確認先があります。
当てはまらなければ、副業を始めた月のうちに提出しておきましょう。
最後に、何を副業にするか自体が定まっていない方は下記の記事も併せて読んでみてください。
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