クラウドソーシングの副業は、就業規則の確認・受ける仕事の絞り込み・提案文の準備という順で進めると、最初の報酬まで最短で届きます。
登録自体は無料で今日からでも動けますが、最初の壁は登録ではなく1件目の受注です。
順番を取り違えると、応募に時間だけ使って1円にもならない状態から抜け出せません。
手数料の引かれ方を知らずに受注すると、手取りが契約金額の9割を下回る点も見落とされがちです。
クラウドソーシング副業の始め方を、手数料や税金の注意点まで解説しているので、ぜひ参考にしてください。
クラウドソーシング副業の始め方は5ステップ

クラウドソーシング副業の始め方は、次の5ステップです。
登録は10分ほどでも、初受注までには落選が挟まります。
| ステップ | やること | 目安時間 | つまずきやすい点 |
|---|---|---|---|
| 1 就業規則の確認 | 副業の可否と申請の要否を調べる | 短時間 | 確認前に応募する |
| 2 仕事を1つ決める | 受ける仕事を1種類に絞る | 短時間 | 手を広げすぎる |
| 3 登録と本人確認 | 登録し本人確認を済ませる | 10分程度 | プロフィールが空欄 |
| 4 提案して初受注 | 提案文を送り返信を待つ | 数日以上 | 落選で手が止まる |
| 5 納品・検収・報酬受取 | 納品し検収後に報酬を受け取る | 案件ごと | 手数料と税の見落とし |
順番を入れ替えず、1から進めてください。
クラウドソーシングとはどんな仕組みの副業か

クラウドソーシングは、仕事探しから納品、報酬の受け取りまでをネット上だけで完結できる副業です。
仕事を出したい企業と受けたい個人をサイトが仲介し、報酬はいったんサイト側が預かる形です。
安全に始めるための土台になる部分なので、仕組みを4つの角度から確認してください。
ネット上で受注から入金まで完結する
案件探しから報酬の受け取りまでが、ブラウザ上だけで終わります。
提案、契約、納品、検収という一連の流れは、すべてサイト内の画面で進む設計です。
報酬は登録した銀行口座へ振り込まれるので、現金や請求書を手渡しする場面はありません。
クライアントと顔を合わせる機会もほとんどなく、住んでいる地域や時間帯も問われません。
本業の就業時間外でも進められるため、会社員でも生活リズムを崩さずに取り組めるでしょう。
やり取りはサイト内のメッセージ機能で行うので、私用の電話番号を相手に伝えずに済みます。
プロジェクト・タスク・コンペの3形式がある
仕事の形式は、プロジェクト・タスク・コンペの3つに分かれます。
形式ごとに選考の有無と報酬の決まり方が違うので、応募する前に見分けられるようにしてください。
- プロジェクト形式:提案して選ばれると契約。継続案件が多く収入の柱にしやすい
- タスク形式:選考なしですぐ作業でき、初めての1件に向く
- コンペ形式:提出作品から採用は1点のみ。落選すると報酬はゼロ
最初の1件で流れをつかむならタスク形式が入りやすく、継続収入を狙うならプロジェクト形式が中心になります。
コンペ形式は経験者との勝負になりやすく、始めたばかりの段階では時間だけを消耗しがちです。
仮払い制度で報酬の未払いを防げる
仮払いとは、契約が成立した時点でクライアントが報酬をサイトへ預ける仕組みをいいます。
納品して検収が終わると、預けられたお金がワーカー側へ渡ります。
作業を終えたあとに支払いを拒まれる事態を防ぐ土台になっている、と考えてください。
裏を返せば、仮払いが済んでいない状態で作業を始めた場合、この保護は働きません。
サイト外での直接取引に誘われても応じないようにし、契約と仮払いの完了を画面で確かめてから着手しましょう。
登録は無料で誰でも申し込める
登録に入会金や月額費用はかかりません。
株式会社クラウドワークスは、2025年度の実績を公式サイトで公表しています。
同サイトの注記によれば数字はすべて2025年9月時点で、登録ワーカー数743.8万人・登録クライアント数107.2万社です。
働き手の数がクライアント数を大きく上回っており、1件の募集に応募が集まりやすい状態です。
無料で誰でも申し込める分、始めるハードルより選ばれるハードルのほうが高くなります。
登録しただけでは仕事は来ないので、自分に何を任せられるかが伝わる提案文を用意してから応募してください。
出典:株式会社クラウドワークス 公式サイト(2026年8月29日確認)
登録より先に本業の就業規則を確認する

クラウドソーシングは、登録より先に本業の就業規則を確認してから始めてください。
副業の扱いが禁止・許可制・届出制のどれかで、取れる行動が変わります。
確認を飛ばして受注すると、あとから作業を止めざるをえない事態もありえるので、次の4点を順に押さえましょう。
副業の規定は禁止・許可制・届出制に分かれる
副業に関する規定は、禁止・許可制・届出制の3つに整理できます。
どれに当てはまるかで登録前に踏む手続きが変わるので、条文の言い回しまで読み込んでください。
- 禁止:副業そのものを認めない
- 許可制:事前の申請と会社の承認が必要
- 届出制:届け出たうえで始められる
許可制と届出制の会社では、申請書に業務内容や稼働時間、報酬の見込みを書く欄が設けられている場合があります。
クラウドソーシングは在宅で完結する仕事が多く、勤務時間外の作業として説明しやすい働き方です。
就業規則は社内規程か人事に確認する
就業規則は、社内ポータルの規程集か、入社時に配られた冊子で確認できます。
「副業」「兼業」「二重就労」といった言葉で探すと、該当する条文にたどり着きやすくなるでしょう。
見つからない場合や、条文の書き方があいまいで自分では判断できない場合は、人事・総務に直接尋ねてください。
制度そのものを聞く形で問い合わせると、個人の予定を細かく明かさずに確認が進みます。
口頭の回答だけで済ませず、申請書の様式や提出先、承認までにかかる期間まで控えを残しておきましょう。
公務員は法律で副業が制限される
公務員には、会社員とは別に法律上の制限がかかります。
国家公務員法第103条は営利企業を営むことを禁じ、同法第104条は報酬を得て事業に従事する場合に内閣総理大臣と所轄庁の長の許可を求めています。
地方公務員法第38条も、任命権者の許可なく報酬を得ていかなる事業にも従事してはならないと定める内容です。
無許可のまま報酬を得る仕事を受けないことが出発点です。
許可の範囲や運用は所属先ごとに異なるので、服務担当や人事担当に確認してから登録しましょう。
出典:e-Gov法令検索国家公務員法第103条・第104条、地方公務員法第38条(2026年8月29日に法令APIで条文を確認)
規定に反すると懲戒の対象になりうる
規定に反して副業を続けた場合、就業規則に定められた処分の対象になりえます。
処分の重さは規程の定めや本業への影響で変わるため、一律には決まっていません。
本業の情報を持ち出す仕事や、競合にあたる相手からの受注は、トラブルの火種になりやすい部分です。
隠して続ける前提で始めないことが、副業を長く続けるための条件です。
厚生労働省の「確かめよう労働条件」も、副業を始める前に就業規則の定めを確認するよう案内しています。
出典:厚生労働省労働者の皆さまへ(副業・兼業)(2026年8月29日確認)
就業規則が副業をどこまで制限できるかは、下記の記事で詳しく解説しています。
就業規則が副業を制限できる範囲は、4類型までです。まず労務提供上の支障・秘密の漏洩・名誉信用の毀損・競業が、その中身になります。「副業禁止」と書いてあっても、それだけですべての副業が禁じられるわけではありません。範囲を先に確かめましょう[…]
未経験から始めやすい仕事の種類

未経験から始めやすいのは、データ入力・Webライティング・画像や動画の編集・本業の知識を使う仕事の4種類です。
準備の重さも実績の残り方も違うので、次の4つを見比べて選んでください。
データ入力・アンケートはすぐ始められる
データ入力やアンケート回答なら、パソコンとネット環境があれば当日から応募できます。
準備はプロフィールの記入と本人確認だけで、専用ソフトも実務経験も要りません。
作業は指定された表への文字入力や、選択肢を選ぶ回答が中心です。
クラウドワークスのタスク形式は、システム利用料が報酬額の一律20%と公表されています。
タスク形式は成果物が手元に残りにくいので、実績は納品件数と評価で積むつもりで応募してください。
Webライティングは継続案件につながりやすい
同じクライアントからの継続依頼につながりやすいのが、Webライティングです。
準備するのは文章を書ける環境と、得意なジャンル2〜3個の絞り込みだけになります。
作業は渡された構成に沿って本文を書き、文字数と表記ルールを守って納品する流れです。
納品した記事は公開URLが共有されれば、そのまま提案文に添付できる実績になります。
署名記事にできるかはクライアント次第なので、実績公開の可否を受注前に確認してください。
Webライターの副業として続ける進め方は、下記の記事にまとめています。
Webライターの副業は、未経験の会社員でも今日から始められるでしょう。パソコンとネット環境、クラウドソーシングへの登録があれば足ります。ただし手数料や税を引いた手取りは、思ったより小さくなりがちです。見込みより減る点は、押さえておきまし[…]
画像・動画編集は制作物が実績になる
画像や動画の編集は、作った制作物がそのまま実績として残る仕事です。
準備として無料か低価格の編集ソフトを1つ選び、操作を覚える期間を見ておきましょう。
作業はサムネイル作成やカット編集、テロップ入れなど、指示書に沿った加工が中心です。
完成データは自分の作品として保存でき、次の提案で見せる材料に使えます。
応募の前に、自主制作でも構わないので見本をそろえておきましょう。
習得に時間がかかる分、応募できるまでの日数はほかの仕事より長めに見てください。
本業の知識が使える仕事は選ばれやすい
本業で扱っている知識が使える仕事なら、未経験者だけの競争を避けられます。
準備は資格の取得ではなく、担当してきた業務を書き出して整理することです。
経理なら会計ソフトへの入力、営業ならトークスクリプト作成が候補です。
実績は納品物に加えて実務年数も説明材料になるので、提案文の冒頭に年数と担当範囲を書いてください。
社内資料や顧客情報を副業に持ち出す行為は、就業規則違反にあたるおそれがあります。
扱うのは自分の経験と、一般に公開された知識までにとどめましょう。
副業で使う主なクラウドソーシングサイト

副業で使うサイトは、総合型を軸にして、出品型や特化型を目的ごとに使い分けます。
手数料の考え方はサイトごとに違うので、条件を並べて比べてください。
| サイト | 手数料 | 依頼形式 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| クラウドワークス | 10万円以下の部分20%/10万円超20万円以下の部分10%/20万円超の部分5%(タスク形式は一律20%) | 募集への応募 | 案件数から選びたい方 |
| ランサーズ | 契約金額(税込)の16.5%(すべての方式) | 募集への応募 | 手取りを計算したい方 |
| ココナラ | 販売総額に対して22% | スキルの出品 | 得意分野を売りたい方 |
| 特化型サイト | 各サイトの公式ページで要確認 | 募集への応募 | 経験のある分野で稼ぎたい方 |
※2026年8月時点の各公式サイトの情報です。料金やプランは改定されることがあります。
出典:クラウドワークス「ワーカーシステム利用料」、ランサーズ「システム手数料の詳細」(2026年8月29日確認)
出典:ココナラ「サービスを出品したい」(2026年8月29日確認)
クラウドワークスは手数料が段階制
クラウドワークスのシステム利用料は、報酬額に応じた段階制です。
10万円以下の部分が20%、10万円超20万円以下の部分が10%、20万円超の部分が5%になります。
タスク形式のみ一律20%という扱いです。
小さな案件ほど手数料の負担率が高いので、単価を上げる意識を持って使ってください。
ランサーズは手数料が一定でわかりやすい
ランサーズのシステム手数料は、契約金額(税込)の16.5%で一本化されています。
プロジェクト・コンペ・タスク・時間報酬・月額報酬・パッケージのどの方式でも料率が変わらず、受注前に手取りを計算しやすい仕組みです。
「手数料はどこも一律20%」は正しくありません。
金額が小さいうちの負担はクラウドワークスと差が出るため、少額案件から始める方は両方の料率を見比べてみましょう。
ココナラはスキルを出品して売る
ココナラは、募集に応募するのではなく、自分のスキルを商品として出品する形式です。
記事作成やイラスト、相談などのサービスを自分で値付けして並べ、購入されるのを待ちます。
取引完了時に販売総額の22%が手数料として差し引かれ、振込申請には160円がかかる一方、3,000円以上の申請なら振込手数料は無料です。
提案文を書き続けなくても受注の入り口を作れる点が利点である反面、出品しただけでは見られにくく、実績や説明文を整える手間はかかります。
得意分野がはっきりしている方に向く使い方です。
特化型サイトは経験のある分野で使う
特化型サイトには、ライティングやエンジニア、デザインなど分野を絞った案件が集まります。
実務経験や専門用語の理解を前提にした募集が多く、未経験から入ると提案が通らず時間だけを消費しがちです。
副業を始めた段階では総合型で実績を作り、得意分野が固まってから登録先を増やす手順にしてください。
登録先を広げるより、1サイトでのやり取りに集中したほうが最初の報酬までは早く進みます。
登録からプロフィール作成までの手順

登録から応募できる状態になるまでは、次の4つを順に埋めれば終わります。
- メールアドレスで無料登録
- 身分証による本人確認
- 報酬の振込口座の登録
- プロフィールの作成
難しい入力はないので、途中で止めずに最後まで進めてしまいましょう。
メールアドレスで無料登録する
登録に費用はかからず、メールアドレスとパスワードを入力すればアカウントを作れます。
初期費用や月額料金を求められる場面はなく、費用は仕事が成立したあとにシステム利用料として報酬から差し引かれる形です。
登録前に費用を求められた場合は、支払う前に公式な案内を確認してください。
アカウントを作ったら、案件一覧を眺めて仕事の種類をつかみましょう。
本人確認を済ませて信頼度を上げる
アカウントを作成したら、身分証明書を提出して本人確認を済ませてください。
顔の見えない相手に仕事を任せる側にとって、本人確認の有無は数少ない判断材料です。
実績がゼロの時期こそ、本人確認は限られた材料のなかで効く一手です。
提出した書類の利用目的や公開範囲は各サービスの規約に定めがあるので、登録前に目を通しておきましょう。
後回しにすると、応募したい案件が出たときに審査を待つ時間が発生します。
報酬の振込口座を登録する
報酬を受け取るには、本人名義の銀行口座を登録しておく必要があります。
口座が空欄のままだと、仕事を納品しても報酬を引き出せない状態が続くので、この段階で入力を終わらせてください。
振り込まれるのは契約金額そのままではなく、システム利用料が差し引かれた手取り額です。
振込日や出金申請の期限はサービスごとに決められているため、口座を登録するときに規約もあわせて確認しておきましょう。
登録した氏名と口座名義がそろっていないと、手続きが途中で止まる原因です。
プロフィールに経歴と稼働時間を書く
プロフィールには、経歴に加えて週に何時間動けるかと、返信できる時間帯を書いてください。
週の稼働時間と返信できる時間帯は、依頼する側が納期を見積もる材料です。
実績のない応募者が並んだとき、選ぶ側の材料は提案文とプロフィールしかありません。
平日は21時以降に2時間、土日は5時間といった形で書いておくと、納品までの日数が相手に伝わります。
経歴も職種名で止めず、扱ってきた商材や分野まで踏み込んで書きましょう。
勤務先の実名や社内でしか知り得ない情報は書かないでください。
プロフィールは誰でも閲覧できる前提で、住所や電話番号といった個人情報は載せない形にします。
初受注は提案文の書き方で決まる

初受注を左右するのは、実績の有無より提案文の中身です。
募集文の条件に一つずつ答え、落選を前提に応募を重ねた方から最初の1件にたどり着きます。
提案文で押さえる5つの点を順に確認してください。
落選を前提に応募数を確保する
落選は失敗ではなく、始めたばかりの時期には当たり前の結果です。
クラウドソーシングは仕事を受ける側の登録者数が出す側を大きく上回るので、1件の募集に提案が集まりやすくなります。
数件落ちただけで応募をやめてしまうのが、最ももったいない終わり方です。
1日1〜2件など無理のない上限を決め、落ちても手を止めない形で続けてください。
受注までにかかる件数は案件の種類や時期ごとに変わるため、件数の目標より続ける仕組みを先に作りましょう。
募集文の条件に沿って書く
提案文は、募集文に書かれた条件へ順番に答える形で組み立ててください。
悪い例は「未経験ですが頑張ります。よろしくお願いします」で終わる文面で、募集文を読まずに書ける内容です。
良い例は「美容ジャンルの記事作成の件、月4本まで対応でき、WordPress入稿も可能です」のように、指定された条件へ一つずつ答えます。
選考する側は条件を満たすかどうかで候補を絞るので、答えのない提案は先に外されがちです。
募集文の条件をそのまま提案文の並び順に使うと、書く項目に迷いが出ません。
使い回しのテンプレートは避ける
どの案件にも同じ文面を貼り付けて送ると、通過率が下がりやすくなります。
クライアントは似た定型文を数多く受け取るので、案件名もジャンルも入っていない提案は見分けられます。
自己紹介や実績の部分は固定してかまわないため、案件ごとに書き換える段落を必ず残す構成にしてください。
前の案件名が残ったまま送ってしまう取り違えも起こりやすく、その一点だけで印象が大きく下がります。
案件名・ジャンル・依頼内容の3点を送信前に読み直す手順を、応募の型として決めておきましょう。
納期と稼働時間を具体的に示す
提案文には、いつ・どれだけ動けるかを数字で書いてください。
クライアントが選考で見ているのは、依頼した仕事が期日までに返ってくるかどうかです。
「今週から着手でき、初稿は5日以内に提出します」と書けば、発注後の進み方が伝わります。
実際には確保できない稼働時間を大きく見せて書いても、納期が守れなければ次の依頼にはつながりません。
本業のある方は、繁忙期や出張で動けない週も先に申告しておくと、あとの納期トラブルを防げます。
実績がないうちは小さな案件から受ける
最初の1件は、報酬額より完了しやすさを基準に選んでください。
文字数の少ない記事作成やデータ入力など作業範囲がはっきりした案件は、完了までが早く、次の提案に書ける実績が積み上がります。
練習という名目で報酬がほとんど出ない案件を重ねても、評価と単価は伸びにくいままです。
サイト外での直接取引や先に費用を求める募集は報酬を受け取れない危険があるので、応じないでください。
実績が数件たまったら、同じ型の提案文のまま単価の高い募集へ広げていきましょう。
報酬が振り込まれるまでの流れ

報酬は、納品から検収、システム利用料の控除、出金申請を経て振り込まれます。
契約金額がそのまま手取りになるわけではない点が、最初のつまずきどころです。
お金が動く順番を、一つずつ確認してください。
納品後の検収で報酬が確定する
報酬が確定するのは、納品した時点ではなく、クライアントが検収を終えた時点です。
契約時に発注者が金額を運営へ預ける仮払いの仕組みがとられ、検収の完了で預かり金がワーカーの報酬に振り替わります。
納品直後に残高が増えていなくても、異常ではありません。
修正依頼が入れば、対応が終わるまで確定は先に延びます。
検収までの日数は契約条件や相手の対応速度で変わるので、初回は入金までの余裕を見て予定を立ててください。
システム手数料が契約金額から引かれる
確定した報酬からは、サイトごとに定められたシステム利用料が差し引かれます。
クラウドワークスが公表している計算例では、契約金額10,000円(税抜)の仕事でシステム利用料が2,420円(税込)、ワーカーの受け取りは8,580円です。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 契約金額(税抜) | 10,000円 |
| 契約金額(税込) | 11,000円 |
| システム利用料(税込) | -2,420円 |
| ワーカー受け取り金額 | 8,580円 |
※2026年8月時点のクラウドワークス公式サイトの計算例です。料率や計算方法は改定されることがあります。
手数料には消費税も上乗せされるため、料率をそのまま引いた金額より手取りが少なくなる点に注意してください。
出典:クラウドワークス「ワーカーシステム利用料」(2026年8月29日確認)
出金には振込手数料がかかる
手数料控除後の金額がそのまま振り込まれるとは限らず、出金時には振込手数料が差し引かれます。
クラウドワークスの場合、ワーカーの個人口座への振込手数料は楽天銀行が税込100円、他行が税込500円と公表されています。
ココナラは振込申請ごとに160円がかかり、3,000円以上の申請なら無料です。
少額出金を繰り返すと手取りが目減りするので、一定額までまとめてから申請する方法も検討しましょう。
出典:クラウドワークス「ワーカーシステム利用料」、ココナラ「サービスを出品したい」(いずれも2026年8月29日確認)
出金は自分で申請する必要がある
報酬は自動で振り込まれるとは限らず、多くのサイトでは出金申請という手続きが要ります。
ココナラでは受取可能な残高が160円を超えた段階で申請でき、月曜から日曜までに申請すると翌週木曜日中に振り込まれる案内です。
申請の締め日と振込日はサイトごとに決められ、締め日を過ぎた分は次の振込回に回ります。
登録した口座情報に誤りがあると振込がやり直しになるので、初回は名義と支店名を見直してください。
確定した報酬が残高に残ったままになっていないか、月に一度は残高画面で確かめましょう。
トラブル時はサイトのサポートに相談する
検収が進まない、連絡が途絶えたといった場合は、当事者だけで解決しようとせず、サイトのサポート窓口に相談してください。
仮払いされた金額は運営が預かっているので、規約に沿った手続きを踏めば、契約の終了や返金の扱いは定められた流れで処理されます。
やり取りをサイト外のメールやチャットに移していると経緯の確認が難しく、運営の保護を受けられない場合もあります。
やり取りと納品はサイト内で完結させるのが、報酬を守る基本です。
副業の収入にかかる税金の手続き

副業の税金は、所得税と住民税を分けて考えてください。
給与所得・退職所得以外の所得が20万円以下なら所得税の確定申告は原則不要ですが、住民税の申告は別に必要になります。
判断の土台となる所得の考え方から順に確認しましょう。
所得は収入から経費を引いた額で決まる
基準になるのは振り込まれた金額ではなく、そこから必要経費を引いた所得です。
所得とは、受け取った収入から必要経費を引いた残りの額をいいます。
クラウドソーシングでは、報酬から先にシステム利用料が引かれる仕組みです。
料率はサイトごとに違い、同じ契約金額でも手元に残る金額は変わります。
手数料や仕事に使った費用が経費に当たるかは個別の事情で変わるので、判断に迷うときは税務署に確認してください。
所得20万円以下でも住民税の申告は必要
住民税には、所得税のような20万円の申告不要の特例がありません。
国税庁のタックスアンサーNo.1900は、給与を1か所から受けている方について説明しています。
給与所得・退職所得以外の所得の合計額が20万円以下なら、所得税の確定申告は要りません。
地方税法第317条の2第1項は、3月15日までに市町村長へ申告書を提出しなければならないと定める内容です。
同項のただし書きが申告を免除するのは前年中に給与所得以外の所得がなかった方などで、副業の所得がある方はこの除外に当たりません。
名古屋市も、給与所得以外の所得が20万円以下の場合でも市民税・県民税の申告は必要だと回答しています。
出典:国税庁No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人、e-Gov法令検索地方税法第317条の2(2026年8月29日確認)
出典:名古屋市「給与所得者で副収入がある場合、市民税・県民税の申告は?」(2026年8月29日確認)
確定申告では徴収方法を選べる
確定申告書の第二表には、住民税の徴収方法を自分で選ぶ欄があります。
欄の名称は「住民税・事業税に関する事項」で、給与・公的年金等以外の所得に係る徴収方法を選択する形です。
「自分で納付(普通徴収)」を選ぶと、副業分の住民税は自治体から自宅に届く納付書で納めます。
市区町村の事務処理や所得の合算処理により、勤務先に伝わる場合もあります。
普通徴収は勤務先に知られないことを保証しません。
副業の可否は、就業規則で確認しておきましょう。
取引の記録と書類は保存しておく
報酬額や手数料、経費のわかる記録と書類は、日ごろから残しておいてください。
根拠になるのは、所得税基本通達35-2の注記です。
事業所得と認められるかどうかは、社会通念上事業と称するに至る程度で行っているかで判定するとされています。
帳簿書類の保存がない場合は業務に係る雑所得に当たると、同じ注記に書かれています。
ただし、その所得に係る収入金額が300万円を超え、かつ事業所得と認められる事実がある場合は例外です。
国税庁のタックスアンサーNo.1500によれば、前々年分の業務に係る雑所得の収入金額が300万円を超える方には、現金預金取引等関係書類の保存が必要です。
前々年分の収入金額が1,000万円を超える方が確定申告書を提出する場合は、収支内訳書などの添付が求められます。
所得区分や経費の扱いは個別の事情で変わるので、判断に迷うときは税務署や税理士に相談しましょう。
出典:国税庁No.1500 雑所得、所得税基本通達 法第35条《雑所得》関係(いずれも2026年8月29日確認)
※最新の税制は国税庁公式サイトをご確認ください。
就業規則を確かめて最初の提案を送ろう
クラウドソーシングの副業は、就業規則の確認から始め、受ける仕事の絞り込み、登録、提案文の準備、提案の継続という順で進めてください。
最初の壁は登録ではなく初受注にあるので、応募先を1つの職種に絞ったまま提案を重ねましょう。
手数料と振込手数料が引かれたあとの手取りを、受注前に計算しておくことも忘れないでください。
今日やることは、就業規則で副業の可否を確認することだけです。
確認が済んだ方から、次の休みには最初の提案を送り出せる状態になります。
ほかの副業と比べてから決めたい方は、下記の記事も併せて読んでみてください。
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