WORK 03 / 上製本 / 64ページ / 120部
糸かがりの記録集
ある工房の80年ぶんの写しを集めた記録集です。開いたまま手を離しても閉じない綴じ方にしました。
糸でかがる
16ページを1つの折丁にして、4つの折丁をかがりました。かがりは1部あたり約18分です。
紙を選ぶ
中性紙・84kg。厚すぎると64ページでも背が膨らみ、薄すぎると裏の文字が透けます。
背に箔を押す
布は熱を吸うため150度。紙より20度高く、押す時間は同じ3秒です。
この仕事の中身
開いたまま止まる、とは
糸でかがった本は、背が糊で固められていないので、開いた角度のまま止まります。記録集は机に置いて書き写しながら読むものなので、片手で押さえなくてよいことが条件でした。無線綴じ(背を糊で固める方式)では、この止まり方はできません。
紙を中性にした理由
80年ぶんの記録を残す本なので、紙が酸で焼けて茶色くなると意味がありません。中性の紙を選び、糊も中性のものを使いました。保存を目的にした本では、見た目より先にここを決めます。
背だけ箔にした理由
本棚に立てたときに背しか見えないためです。表紙は布のままにして、背に屋号と年号だけを箔で入れました。布に箔を押すときは、紙より温度を20度上げます。
仕様
| 判型 | A5(148×210mm) |
|---|---|
| ページ数 | 64ページ |
| 部数 | 120部 |
| 本文の紙 | 中性の書籍用紙 84kg |
| 表紙 | 布貼りの上製 / 背に箔押し |
| 色数 | 本文 墨1色 / 表紙 箔1色 |
| 綴じ | 糸かがり・上製・花ぎれ付き |
| 制作期間 | 8週間 |
| 参考価格 | 1部あたり 6,200円(120部・見本のための数値です) |