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PAPER & TYPE
紙が決まらないと、
ほかは何も決まりません
刷り方も、色も、圧も、紙が決まってから決めます。ここでは常に置いてある紙と、棚にある活字を載せています。ここに無い紙も取り寄せられますが、届くまで2週間ほどかかります。
厚みで決める
活版は紙を凹ませる刷り方です。0.4mm以上あれば、押した跡がはっきり残ります。0.2mm前後の一般的な紙では、凹みが裏に抜けてしまいます。厚い紙は高いので、凹みを見せたい面だけ厚くする方法もあります。
繊維の向きで決める
紙には目があり、目に沿って折ると素直に折れます。逆に折ると背が割れます。本にするときは必ず目を縦にします。名刺のように折らないものは、どちらでもかまいません。
色の下地で決める
活版のインキは透けます。生成りの紙に藍を刷ると、少し緑に寄ります。白く見せたい色があるときは、紙のほうを白くします。色の見本は、必ず使う紙で刷って確かめます。
常に置いている紙
| 呼び名 | 厚み | 色 | 向いている仕事 | 向かない仕事 |
|---|---|---|---|---|
| 榛代コットン 350 | 0.62mm | 生成り | 名刺・空押し・箔押し | 細い線・小さい文字 |
| 榛代コットン 240 | 0.42mm | 白 | カード・招待状 | 折る仕事 |
| 雪待 書籍 84 | 0.11mm | やや黄 | 本文・64ページ以上の本 | 強い凹み |
| 雪待 書籍 72 | 0.09mm | やや黄 | 本文・詩集 | 両面の濃い刷り |
| 榛代 布貼り紙 | 0.55mm | 藍・墨・生成り | 上製の表紙 | インキの刷り |
| 薄口 包み紙 | 0.05mm | 白 | 包み・見返し | 活版全般 |
棚にある活字
約12万本を、書体と大きさで分けて棚に入れています。買い足せない書体があるため、欠けた字は父型から作り直します。1文字あたり3日かかります。
| 書体 | 大きさ | 本数のめやす |
|---|---|---|
| 明朝(本文用) | 9pt / 10.5pt / 12pt | 約72,000本 |
| 明朝(見出し用) | 16pt / 24pt / 36pt | 約18,000本 |
| ゴシック | 10.5pt / 16pt | 約21,000本 |
| 欧文(ローマン) | 8pt / 12pt / 18pt | 約9,000本 |
よくある質問
紙は持ち込めますか
持ち込めます。ただし厚みと目の向きだけ先に見せてください。0.2mmを下回る紙は、凹みが裏に出るためお断りすることがあります。
データを渡せば刷ってもらえますか
版を作れば刷れます。文字を活字で組むか、データから版を作るかで、値段も日数も変わります。相談のときに両方お見積りします。
色の指定はできますか
できます。ただし紙の色が透けるため、同じインキでも紙によって見え方が変わります。決める前に、使う紙で刷った見本をお送りします。
写真は刷れますか
刷れません。活版は網点(細かい点で濃淡を出す方法)が苦手です。写真を入れたい場合は、その部分だけ別の印刷所に出す形になります。
一番小さい部数はいくつですか
30部です。版を作る手間が同じなので、これより少ないと1部の値段が高くなりすぎます。