WORK 01 / 活版4色 / 糸かがり / 限定300部
藍と朱の詩集
128ページの詩集です。表紙は藍・朱・墨・箔の4版、本文は墨1色。表紙だけで4日かかりました。
活字を拾う
詩集は行が短く、1ページ約240字です。128ページで約31,000字を手で拾いました。作字が必要な旧字が7文字ありました。
圧を決める
表紙の紙が厚いので、下敷きを2枚減らしています。強く押しすぎると裏に文字が浮くため、試し刷りは22枚。
糸でかがる
開いたときに真ん中まで見えるよう、糸かがりにしました。背に糊を薄くしか使わないので、開いたまま置けます。
この仕事の中身
なぜ4色にしたか
詩の題名に藍と朱が出てくるので、その2色を本物のインキで置きたいという相談でした。ただ2色だけだと表紙が寂しくなるため、文字の墨と、題名を囲む箔を足して4版にしています。色数が増えるほど、1色ごとに一晩置くぶん日数が伸びます。4色は10週間の日程を組める場合だけお勧めしています。
いちばん手間がかかった場所
表紙の位置合わせです。1版ごとに紙を差し替えるので、300部×4回で1,200回。湿度が変わると紙が伸びるため、4回とも午前中の同じ時間に刷りました。それでも0.15mmのずれは出ます。これは活版の欠点ではなく、そう見えるように設計するところです。今回は藍の面をわざと題名より広く取り、多少ずれても縁が出ないようにしました。
本文を1色にした理由
本文まで色を入れると、読むときに目が疲れます。詩集は1ページの文字数が少ないので、余白のほうが主役です。墨1色にして、紙の白を見せました。
仕様
| 判型 | 四六判変型(128×188mm) |
|---|---|
| ページ数 | 128ページ |
| 部数 | 300部 |
| 本文の紙 | 嵩高の書籍用紙 72kg |
| 表紙の紙 | 綿入りの厚紙 260kg |
| 色数 | 表紙4色 / 本文1色 |
| 綴じ | 糸かがり・並製 |
| 制作期間 | 10週間 |
| 参考価格 | 1部あたり 3,800円(300部・見本のための数値です) |