空間香 / 宿泊施設
ご相談の内容
ご相談は一行でした。「朝と夜で香りが違うと言われる」。現地で測ると、原因は香料ではなく空調でした。朝は外気導入が強く、床から1.5mの高さでの風速が夜の2.4倍。香りは同じ量出ていたのに、朝だけ天井へ抜けていたのです。
WHAT WE DID
やったこと
現地の測定を先にする
調香より先に、3日間・6か所・1時間おきに風速と温度を測りました。処方の話に入ったのは、この記録が揃ったあとです。
拡散を2系統に分ける
1系統で強く出すのをやめ、床置き2台と天井側1台に分けました。朝は床置きを強め、夜は天井側を強める時刻制御にしています。
揮発の遅い側を厚くする
柑橘を減らし、木と樹脂を厚くしました。風で持っていかれる成分の比率を下げるほうが、量を増やすより確実でした。
30日の経時試験を2周
1周目で40℃のときに濁りが出たため、可溶化の設計をやり直しました。
NUMBERS
この案件の数字
8時間設計上の持続時間
6.2mロビーの天井高
2.4倍朝と夜の風速差(床上1.5m)
4か月相談から納入まで
この案件で効いたのは処方ではなく、調香を始める前に3日間測ったことです。香りが弱いという相談の半分は、香料の量ではなく風の話です。