MAKING / つくり方
作る前に、こわします。
雪待山具のつくり方は、5つの工程でできています。うち2つは、できあがったものを壊す工程です。
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5つの工程
1つの型で平均34回の試作をします。試作の数のうち、7割は「壊す」工程で捨てたものです。
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選ぶ ── 生地は3つまでしか候補に残さない
生地の候補は毎年20種ほど届きますが、実際に触って比べるのは3つまでと決めています。多く比べるほど決めきれなくなり、去年と同じ生地に戻ることが分かったためです。3つに絞る基準は、重さ・直せるか・買い続けられるかの3点です。
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裁つ ── 型紙は手で引き直す
型紙は前年のものを使い回さず、毎年引き直しています。数値は変わらないことも多いのですが、引き直す過程で「なぜこの寸法なのか」を思い出せなくなっている箇所が毎年いくつか見つかります。そこが直す場所になります。
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縫う ── 1人が最後まで縫う
工程を分けたほうが速く縫えます。それでも1人が最後まで縫うのは、縫い目の乱れの原因が、たいてい前の工程にあるからです。分けると誰の手元でも問題が起きていないように見えてしまいます。
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壊す ── 直せない壊れ方を探す
できあがった試作を、わざと壊します。引き裂き・水圧・繰り返しの開け閉め。ここで見ているのは「壊れるかどうか」ではなく、壊れ方が直せる形かどうかです。生地が裂けるのは直せますが、縫い目ごと引きちぎれると直せません。直せない壊れ方が出たら、その形は採用しません。
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山で使う ── 年112泊
試作は必ず山へ持って行きます。作業場で分かるのは強さまでで、眠れるかどうかは山でしか分かりません。雨と風の日を選んで出かけます。晴れの日の試験は、あまり役に立ちませんでした。
よくある質問
つくり方についての質問
他社の生地を使った直しもできますか
できます。ただし、防水の膜が別のものだと張り直しの持ちが変わるため、見積りの前にお伝えします。
試作で捨てたものはどうしていますか
工房の棚に年ごとに並べています。工房にお越しいただくと、採用しなかった形をそのまま見ていただけます。
作る数を増やす予定はありますか
ありません。増やすと直す時間が減ります。数を増やすより、同じ3つを長く直せる状態にしておくほうを選んでいます。