毎月の組み立て帳合は、月の
十二日間で終わります。
残りの18日は、来月の準備と、税務署・銀行に出す書類にあてます。 12日を過ぎても終わらない月があるとしたら、原因は当所の順番待ちではなく、 資料の届き方のほうです。だから最初に決めるのは、日付です。
十二日の中身
何をしているかを、
日ごとに書きます。
- 1〜2日目
届く
通帳、請求書、領収書。1社あたり月に平均1,400枚のうち、紙で届くのは3割です。 写真でも封筒でも構いません。形はそちらに合わせます。
- 3〜5日目
仕訳
1社あたり平均340本。うち9割は先月と同じ形なので、機械が写します。 当所が時間を使うのは、残りの1割──先月には無かった動きだけです。
- 6日目
帳合
帳簿の残高と、通帳・手もとの現金・在庫を突き合わせます。 合わない額は、たいてい1,000円未満です。
- 7〜8日目
差異の追いかけ
1社あたり平均2.4件。原因の1位は「社長の財布から出た支払い」で、 年に何度でも出ます。叱る話ではなく、渡し方を変える話です。
- 9日目
試算表を組む
数字を並べ替えて、先月と変わったところだけを拾います。 変わっていない科目は、見なくていいように置きます。
- 10日目
お渡し
1枚目に書くのは3行だけ。増えたもの、減ったもの、来月に来る山。 残りの十数枚は、聞かれたときのために付けています。
六日目のこと
合わない1,000円を、
なぜ追うのか。
金額を取り戻したいからではありません。1,000円は、たいてい取り戻せません。 追うのは、合わないという事実のほうが情報だからです。
2025年に追いかけた差異のうち、1万円を超えたものは4%でした。 それでも全部追った結果、二重払いが年に7件、失効しかけた入金が2件見つかっています。 どれも、金額の大きさとは関係のないところから出てきました。
「だいたい合っている」を一度認めると、翌月は「だいたい」の幅が広がります。 半年で、その幅は誰にも説明できない大きさになります。
帳合とは、金額を合わせる作業ではなく、
合わない理由に名前を付ける作業です。