三徳包丁「霜鎬」を刃元の側から見たところ 霜鎬 SHIMOSHINOGI / 三徳 165mm

買う前に、
ぐるりと一周、見てください。

SHINONO KAJI ─ 打刃物 / 創業 明治44年

01 ─ 表

鎬(しのぎ)の線は、まっすぐ引かない

刃元から切っ先まで定規のように引くと、まな板に当たる面が一点に集まって刃が持ちません。手元をわずかに高く、先へ向けて落としています。

02 ─ 峰

厚みは手元で3.1mm、切っ先で1.5mm

厚いほど丈夫ですが、野菜が割れます。手で持つところだけ残し、先に向かって半分まで薄くします。この配分が工房ごとの癖です。

03 ─ 裏

裏は、平らに見えて平らではない

刃裏をわずかに凹ませてあります。切ったものが刃に貼り付かず、研ぎ直しのときに当てる場所が決まります。10年先の研ぎのための細工です。

04 ─ 柄

八角にするのは、握った指に向きを教えるため

丸い柄は手の中で回ります。八角なら、見なくても刃の向きが分かります。朴(ほお)の木は水に強く、濡れた手でも滑りません。

01 ─ 鎬野鍛冶のこと

売り場を持たず、火床(ほど)と砥石だけで
四代続いています。

店を構えていません。鋼を叩いて形にし、焼きを入れ、砥石で仕上げるまでを、同じ建物の中で4人が行っています。年に作れるのは1,600本ほどです。

1本を、ひとりが最後まで

火造りをした職人が、そのまま研ぎまで受け持ちます。焼きの加減も研ぎの角度も、その1本の癖に合わせて変わるからです。誰が打ったかは、柄尻の刻印で分かります。

鋼は3種類しか使いません

白紙2号・青紙2号・銀三(ステンレス)の3つです。増やせば選ぶ楽しみは増えますが、扱いの勘が薄まります。使い分けはつくり方に書きました。

研ぎ直しは、一生ぶん

当工房で打った包丁は、刃がなくなるまで何度でも研ぎ直します。他所の包丁もお預かりします。料金と日数は受付のページでその場で分かります。

02 ─ 品

台所で毎日使う3本を、
形を変えずに作り続けています。

季節ごとの新作はありません。三徳・牛刀・菜切の3型だけです。

03 ─ 研ぎ直し

切れなくなったら、
買い替えずに送ってください。

どこで買った包丁でもお預かりします。種類と状態を選ぶと、料金と仕上がりの目安がその場で出ます。お支払いはお渡しのときです。

研ぎ直しの受付へ

04 ─ つくり方

鋼が飴色になる、その一瞬だけが、
叩いてよい温度です。

温度計は使いません。火の色と鋼の色で見ます。工程は6つ、1本が仕上がるまでにおよそ3週間かかります。

金床の上で赤めた鋼。周囲は暗く、鋼そのものが光っている
火造り。この色の間だけ形が動きます

6つの工程を見る