鎬(しのぎ)の線は、まっすぐ引かない
刃元から切っ先まで定規のように引くと、まな板に当たる面が一点に集まって刃が持ちません。手元をわずかに高く、先へ向けて落としています。
霜鎬 SHIMOSHINOGI / 三徳 165mm
SHINONO KAJI ─ 打刃物 / 創業 明治44年
刃元から切っ先まで定規のように引くと、まな板に当たる面が一点に集まって刃が持ちません。手元をわずかに高く、先へ向けて落としています。
厚いほど丈夫ですが、野菜が割れます。手で持つところだけ残し、先に向かって半分まで薄くします。この配分が工房ごとの癖です。
刃裏をわずかに凹ませてあります。切ったものが刃に貼り付かず、研ぎ直しのときに当てる場所が決まります。10年先の研ぎのための細工です。
丸い柄は手の中で回ります。八角なら、見なくても刃の向きが分かります。朴(ほお)の木は水に強く、濡れた手でも滑りません。
店を構えていません。鋼を叩いて形にし、焼きを入れ、砥石で仕上げるまでを、同じ建物の中で4人が行っています。年に作れるのは1,600本ほどです。
季節ごとの新作はありません。三徳・牛刀・菜切の3型だけです。
どこで買った包丁でもお預かりします。種類と状態を選ぶと、料金と仕上がりの目安がその場で出ます。お支払いはお渡しのときです。
温度計は使いません。火の色と鋼の色で見ます。工程は6つ、1本が仕上がるまでにおよそ3週間かかります。