HOW WE MAKE
一玉に、四十日
十号玉を一つ組むのに、当社では四十二日かかります。そのうち三十五日は「待つ」時間です。 火薬を掛けたら乾かす、貼ったら乾かす。急いだ分だけ、開いたときに欠けます。
STAR
星は、一日に一層しか育たない
花火の色は「星」という粒から出ます。直径2mmの種に、火薬の粉を一日一層ずつ掛けて大きくします。 下のつまみを動かすと、掛けた層の数だけ星が育ちます。
中心の点が「種」です
1 層め ─ 掛けた回数
| いまの直径 | 7.4 mm |
|---|---|
| ここまでの日数 | 2 日 |
| 十号玉に要る量 | 216粒(12層まで育てたもの) |
※ 数値は見本です。外側の層ほど先に燃えるので、掛ける順番がそのまま「開いてから色が変わる順番」になります。
8 STEPS
八工程
工程ごとの日数は十号玉の場合です。天候で乾燥が伸びると、そのぶん後ろへずれます。
薬を練る
色のもとになる薬品を秤で量り、篩(ふるい)にかけて混ぜます。同じ配合でも湿度で燃え方が変わるため、その日の湿度を控えてから練ります。
所要:1日星を掛ける
直径2mmの種に、薬の液と粉を交互に掛けます。一日に一層。掛けたら乾かし、翌日また掛ける。十二層で直径12mmになります。
所要:約20日星を選る(よる)
育った星を一粒ずつ量り、重さの揃わないものを外します。ここで揃えないと、開いたときに真円になりません。歩留まりは八割ほど。
所要:1日玉を詰める
半球の玉皮に、星を型に沿って並べます。親星・一の芯・二の芯と、内側へ向かって順に詰め、割薬で隙間を埋めます。二人がかりで半日。
所要:1〜2日玉を合わせる
上下の半球を合わせ、継ぎ目を目張りします。ここが1mmずれると、開いたときに片側だけ星が飛びません。
所要:半日玉を貼る
クラフト紙を十数枚、糊で貼り重ねます。紙が厚いほど内側の圧に耐え、その分だけ丸く開きます。一枚貼るごとに乾かします。
所要:約15日乾かす
天日で仕上げます。乾燥が甘い玉は、筒の中で湿気を吸って不発になります。梅雨の時期は室内で送風に切り替えます。
所要:3〜5日検(あらた)める
重量・外径・真円度・導火線の長さを一玉ずつ記録し、玉の腹に番号を書きます。当日どの筒で上げたかまで残します。
所要:半日星を選る工程と、詰める工程は手で行います。機械のほうが速いのは確かですが、 当社の受注は年に四十件ほどで、一件ごとに星の配合が違います。 段取り替えの時間を含めると、この規模では手のほうが早く、間違いも見つかります。