四季の上生菓子
桜・紫陽花・紅葉・椿図の上をなぞる、または季節を選ぶ
同じ大きさ・同じ餡で、輪郭と色だけを季節に合わせて変えています。下の図は春から冬へ、そのうつり変わりを続けて見せたものです。
春 桜 菓銘「花衣」
花びらを重ねた薄紅。三月から四月にかけて、こなしでこしらえます。
二十四節気
節気ごとの菓子一年を二十四に割る
下は主だった節気と、その半月にお出しする菓子の例です。年により前後することがございます。
- 立春
- 二月上旬/うぐいす餅
- 雨水
- 二月中旬/寒紅梅
- 啓蟄
- 三月上旬/草餅
- 春分
- 三月下旬/花衣
- 清明
- 四月上旬/若草
- 穀雨
- 四月下旬/藤浪
- 立夏
- 五月上旬/若楓
- 小満
- 五月下旬/涼雅(葛焼き)
- 夏至
- 六月下旬/水無月
- 大暑
- 七月下旬/露しずく
- 立秋
- 八月上旬/初嵐
- 白露
- 九月上旬/着せ綿
- 秋分
- 九月下旬/山霞(栗蒸し羊羹)
- 霜降
- 十月下旬/照葉
- 立冬
- 十一月上旬/玉椿
- 大寒
- 一月下旬/六花
意匠の決め方
三つの手順で、その半月の形を決めます
一、まず、外を歩く
節気が替わる四日ほど前に、店の者で近くの川べりと社の境内をひとまわりします。写しに残すのは、咲いている花ではなく「あと十日でどうなるか」です。満開の桜を写しても、菓子が店に並ぶころには散っています。
二、菓銘を先に決める
形より先に名前を決めます。「花衣」「山霞」「玉椿」のように、景色をひとことに畳んだ言葉を選び、その言葉から外れる細工を落としていきます。名前が決まると、削るものが決まります。
三、色は材料から取る
香料と着色料は使いません。薄紅は紅麹、緑は抹茶と青のり、黄は梔子(くちなし)、紫は紫芋から取ります。材料から出る色は淡いので、濃くしたいときは重ねる枚数で調節します。
贈りものにお使いになるとき
お届け日が分かっていれば、その日の節気にあわせてお仕立てします。節気をまたぐ場合は、先の節気の意匠でお作りするのが季寄せ堂のならわしです。掛紙の表書きもあわせてご相談ください。